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第41回日本受精着床学会総会・学術講演会の報告【ラボ部門より】
2023-08-08
カテゴリ:スタッフブログ
こんにちは、ラボ部門から報告です。
7月27、28日に仙台で開催された第41回日本受精着床学会総会・学術講演会に院長、看護師と共に参加してきました。

今回の学会では『変わらぬ路と新たなる歩み -保険診療のステージへ-』とのテーマで、学術講演会では多くのART施設のスタッフや大学等の研究者等が参加していました。また、新型コロナ感染症が5類に移行され4年ぶりに開催された懇親会にも参加してきました。

学会に参加した際に、”マイクロ流体技術を用いた精子選別法”の発表がいくつかありましたので患者様にご紹介いたします。

当院では精液の処理には通常の方法である密度勾配遠心法か、ZyMotスパームセパレーターを使用したマイクロ流体技術を用いた精子選別法(以下ZyMot)で処理を行っています。
通常の密度勾配遠心法では遠心処理を行うため精子にダメージがあり、精子DNAの断片化に影響してしまいます。ZyMotでは遠心処理を行わずに良好な運動精子が選別できるため、精液の処理による精子DNAへのダメージ軽減が期待できます。

今回の学会では、ZyMotを使用した場合は従来法と比べて顕微授精において良好胚盤胞率が高くなった、従来法と比べて出生予後に特別な傾向はないとの発表がありました。つまり、従来法と比べても出生児に影響しない安全な処理であり、胚盤胞率を改善できる可能性があると考えられます。

当院でも2023年6月からZyMotを使用した“マイクロ流体技術を用いた精子選別法”を利用できるようになりましたので、気になる患者様は診察時に医師にご相談をお願いいたします。

以上、ラボ部門からのお知らせでした。

セキールレディースクリニック
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