顕微授精

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顕微授精

顕微授精(ICSI)とは

ICSIとはIntracytoplasmic sperm injection(卵細胞質内精子注入法)の略です。
顕微鏡下で観察しながら、卵子の細胞質内に精子を直接注入する方法をいいます。

顕微授精の適応

Q.顕微授精はどのような場合におこなうの?
通常の体外受精を試みても受精できない場合

成熟した卵子と一定数以上の精子が出会えば、受精が成立します。しかし、まれに精子にも卵子にも特に異常が認められないのに受精が起こらない場合があります。これを「受精障害」といいます。一般的には、特に明らかな原因のない不妊症夫婦の3~5%に受精障害があるといわれます。
体外受精の方法で受精が起こるか否かを確認し(受精テスト)、受精障害があるといわれます。

通常の体外受精では受精が不可能と考えられる場合

事前の精液所見や過去の治療データーから判断して、通常の体外受精では受精が不可能と考えられる場合にも顕微授精を行ないます。

凍結保存卵子を融解して治療を行う場合

凍結保存してある卵子を融解して治療を行う場合は、原則として顕微授精を行ないます。

顕微授精のリスクと治療成績

顕微授精は、媒性(受精させる)方法が違うだけで、基本的な治療の流れや顕微授精後から胚発育の状態も体外受精と変わりません。また、妊娠率及び流産率も体外受精とほぼ同じで、先天性奇形の頻度の上昇も認められていません。
ただし、精子減少が遺伝子異常による場合が7~8%あります。この場合、精子造成能力に関する遺伝子が受け継がれ、男児が生まれた場合、精子減少症になる可能性があります。
また、治療全般に言えることですが、顕微授精は受精を保証する治療ではありません。

経皮的精巣上体吸引法(PESA)
精巣内精子回収法(TESE)

精巣内精子回収法(TESE:testicular sperm extraction)とは

精巣内精子回収法

手術により男性の精巣から組織を採取し、顕微鏡下で精子の存在を確認する方法です。
見つかった精子を使用し、顕微授精(ICSI)を行います。

どのような場合に行うか

精液中に精子が存在しない無精子症の場合に手術を行ないます。
無精子症の原因は大きく分けて2つあります。

  • 精巣内では精子は正常に作られているが、何らかの理由で、精子を送り出せない。
  • 精巣内で精子を作る能力が極端に低下し、精子が作られにくい。

いずれも手術の適応となり、精巣から直接精子を採取することができれば、妊娠の可能性はあります。ただし、精子の受精能力が低い、あるいは卵子の質の問題などにより、受精しないこともあります。

具体的にどのような手術か

局所麻酔下で陰嚢を切開し、精巣組織を採取します。数箇所の組織を採取後、糸を縫合して終了となります。手術は30~40分程で終了します。なお、採取された精巣組織は、顕微鏡下で精子の存在を確認します。

経皮的精巣上体精子吸引法(PESA:percutaneous epididymal sperm aspiration)とは

患者様の状態により、「経皮的精巣上体精子吸引法(PESA)」を行うこともあります。
経皮的精巣上体精子吸引法(PESA)とは、陰嚢皮膚より直接精巣上体に針を刺し、内容液を吸引する方法です。内容液を顕微鏡下で観察し、精子の存在を確認します。見つかった精子を使用し、顕微授精(ICSI)を行います。
精巣内精子回収法(TESE)とは違い、陰嚢を切らずに皮膚の上からの採取が可能なため、より簡単な手術で済みますが、精子の回収率は悪くなります。

精子の存在が確認出来なかった場合

精巣内精子回収法(TESE)は精子を探すための手術ですが、症例によっては精子が見つからない場合も少なからずあります。症例により、ホルモン注射による治療後に再度手術をすることもあります。この方法でも妊娠が望めない場合は非配偶者間人工授精(AID)という選択肢があります。これは匿名の男性から精子を提供してもらい、人工授精するという方法です。

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